日本語に比べて、英語は否定表現が発達しています。There is nothing in the room.(その部屋には何もないものがある→その部屋には何もない)とかNo one likes being criticized.(誰もいない人が批判されることを好む→批判されることを好む人は誰もいない)等といった構文が駆使されるので、日本人にはなかなか大変な所です。否定を表す副詞にはnot、never(決して~ない)、scarcely, hardly(ほとんど~ない)、seldom, rarely(めったに~ない)等があり、普通は主語と動詞の間(be動詞や助動詞があればその後)に置かれて、動詞を否定します。否定を表す形容詞にはno(何も~ない)、few, little(ほとんど~ない、fewは可算名詞に、littleは不可算名詞につけます)等があり、名詞の前につけて否定を表します。否定を表す代名詞にはnothing(何も~ない)、nobody, no one(誰も~ない)、none(誰も<何も>~ない)等があり、主語や目的語になって否定を表します。fewも代名詞として用いられることがあります。
Very few of them expected his victory.(彼の勝利を予期した人は、彼らの中にはほとんどいなかった。)
①neither(どちらも~ない)、nor(~もまた…ない)
Neither of them can speak French well.(彼らはどちらもフランス語を上手にしゃべれない。)
I cannot play the piano, nor can my brother.(私はピアノを弾けない。私の弟も弾けない。)
②far from(全然~ない、not at all)
I am by nature far from being a coward.(私は生まれつき臆病者なんかじゃない。)
③free from(~がない、~を免れた)
No one is free from faults.(欠点の無い者はいない。)
④anything but(「~以外の何でも」→「決して~ではない」)
He is anything but a scholar.(彼は決して学者ではない。)
⑤nothing but(~以外の何でもない、only)
We could see nothing but fog.(霧しか見えなかった。)
⑥above, beyond(~の範囲を越えて)
This book is above my understanding.(この本は私には理解できない。)
⑦not~by any means(「どんな手段によっても~ない」→「決して~ない」、by no means)
We were not surprised at the news by any means.(我々はその知らせに全然驚かなかった。)
⑧not~at all(全く~ない):疑問文で「一体~なのですか」、条件節で「どうせ(いやしくも)~ならば」という意味でも用いられます。
Do you know her at all?(あなたは一体彼女を知っているのか。)
If you learn English at all, learn it hard.(どうせ英語を学ぶのならば、一生懸命に勉強しなさい。)
⑨not~in the least(少しも~ない)
I am not in the least afraid of him.(私は少しも彼を恐れていない。)
⑩cannot~too(いくら~してもしすぎることはない)
You cannot study too hard.(いくら勉強してもしすぎることはない。)
⑪cannot over=~しすぎることはない。
We cannot overpraise his achievement.(我々は彼の業績をいくらほめてもほめすぎることはない。)
⑫the last~to(that)(最も~しそうにない)
He was the last man to do such a thing.(彼はそんなことは最もしそうにない人だった。)
⑬fail to(~しそこなう)、never(not) fail to(「~しそこなうことは決してない」→「必ず~する」)
Never fail to come tomorrow.(明日必ず来なさい。)
all, both, every, always等が否定を表す語と共に用いられると、部分否定を表します。
①all~not(全部~というわけではない、not all~)
I can't talk about them all.(部分否定:それら全てについて話すことはできない。)
I can't talk about any of them.(全部否定:私はそれらについて全然話せない。)
②both~not(両方とも~というわけではない、not both~)
Both of them are not kind.(部分否定:彼らは二人とも親切なわけではない。)
Neither of them is kind.(全部否定:彼らのどちらも親切でない。neitherは単数扱いであることに注意しましょう。)
③not always, not necessarily(必ずしも~ない)
What he said was not always true.(部分否定:彼の言ったことは必ずしも本当とは限らなかった。)
What he said was not true at all.(全部否定:彼が言ったことは全然本当ではなかった。)
否定語が2つ重なると打ち消し合い、結局は肯定的な意味になります。
①never(not, no, nothing)~without…(「…せずには決して~しない」→「~すると必ず…する」)
I never see this album without thinking of my school days.=Whenever I see this album, I think of my school days.(このアルバムを見ると、必ず学校時代を思い出す。)
②no(not, never)~but…(…ない~はない、このbutはthat…notの意味の関係代名詞です)
There is no rule but has exceptions.=Every rule has exceptions.(例外のない規則は無い。)
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