本動詞が単に定言(断定表現)をしているとすれば、助動詞はそれにニュアンスを加えて概言(拡張表現)をしていることになります。助動詞の原則としては、①後に動詞の原形が続く、②否定文を作るnotは助動詞の直後で動詞の前、③疑問文では助動詞が主語の前に出る、等が挙げられます。ちなみに進行形や受動態を作るbe、完了形を作るhave、否定文・疑問文を作るdo等も助動詞の一種ですが、本動詞の持つ意味を拡張するcan, may, must等の助動詞は法助動詞と言います。
それでは、実際の英文でそのニュアンスを確認してみましょう。
I go.(定言:私は行く。)
I can go.(能力・可能:私は行くことができる。):be able toは能力のcanとほぼ一緒です。canの過去形はcouldですが、未来形ではwill be able to、完了形ではhave been able toとなります。cannotで「~のはずがない」という否定推量を表わすこともあります。疑問文では、Can you~?(~してくれませんか?)という依頼の意味も出てきます。
I may go.(許可:私は行ってもよい。推量:私は行くかもしれない。):mayの過去形はmightですが、未来形・完了形ではwill be allowed to, will be to, have been allowed to等の形が用いられます。
I must go.(必要・義務:私は行かなければならない。):have toは必要・義務のmustとほぼ一緒です。未来形はwill have to、過去形はhad toで表します。否定形の「~しなくてもよい(不必要)」はneed not, don’t have toで表します。must notは「~してはいけない(強い禁止)」の意味となります。また、mustが「~に違いない(推定)」を表す場合、その否定形はcannot「~のはずがない」となります。
I will go.(単純未来・意志未来:私は行くだろう。私は行くつもりだ。):過去形はwouldです。確実な未来としてbe going to、近い未来としてbe about to、予定としてbe to等でも表現されます。疑問文ではWill you~?(~してくれませんか?)という依頼の意味も出てきます。
I shall go.(予言・運命:私は行くことになっている。):疑問文では、Shall I~?(~してあげましょうか?)と相手の意向を聞いたり、Shall we~?(私達皆で~しましょうか?=Let’s~)と仲間に誘いかける意味になります。
I should go.(義務・当然:私は行くべきである。):ought toとほぼ一緒です。had better(~した方がいい)も使われますが、目下の人に対して主に使うと考えましょう。また、ought toの否定形はought not toですが、had betterの否定形はhad better notですので、気をつけましょう。
I used to go.(過去の習慣:私は行くことを常とした。):規則的な長期にわたる習慣を表し、would(よく~したものだ)は不規則な習慣や動作の反復を表します。
can, may, must+動詞の現在完了形は過去についての推量・推定(~だったはずがない、~だったかもしれない、~だったに違いない)を表し、should+動詞の現在完了形は「~すべきであったのに(実際はしなかった)」を表し、need not+動詞の現在完了形は「~する必要はなかったのに(実際はした)」を表します。
cannot but+動詞の原形(~せずにはいられない。)=cannot help –ing
cannot+動詞の原形+too~(いくら・・・しても~しすぎることはない。)
may well+動詞の原形(~するのも無理はない。)
may as well+動詞の原形(~た方がよい。)
might as well+動詞の原形~as+動詞の原形…(…するのはまるで~するようなものだ、…するくらいなら~する方がましだ。)
would rather~(むしろ~したい。)
would like to~(~したいのですが。)=want toより丁寧な言い方。
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