「哲学の租」にして、「ギリシア七賢人」の1人でもあるタレスは、エジプト王の命令でピラミッドの高さを測っていますが、それは「相似」を使ったものでした。ピラミッドの影の長さを測り、その影の先近くに棒を立てて、「ピラミッドとピラミッドの影の先で作られる直角三角形」と相似の直角三角形を棒と棒の影で作るのです。そうすると、ピラミッドの高さ:ピラミッドの影の長さ=棒の高さ:棒の影の長さとなるわけです。例えば、ピラミッドの高さx:ピラミッドの影の長さ280m=棒の高さ1m:棒の長さ2mなら、2x=280 x=140mと計算できます。
合同:図形同士がぴったりと重なる時(形も大きさも同じ)、それらの図形は合同であると言います。2つの図形P, Qが合同である時、P≡Qと表します。
三角形の合同条件:次の3条件のいずれかを満たせば、2つの三角形は合同と言えます。
(1)3辺がそれぞれ等しい場合です(三辺相等)。
(2) 2辺とその間の角がそれぞれ等しい場合です(二辺夾角相等)。
(3) 1辺とその両端の角がそれぞれ等しい場合です(一辺両端角相等、二角夾辺相等)。
直角三角形の合同条件:直角三角形の合同条件はさらに絞り込まれます。
(1)斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい場合です。
(2)斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい場合です。
相似:1つの図形を一定の割合に拡大または縮小して得られる図形は、元の図形と相似であると言います。相似な図形において、対応する辺の長さの比は全て等しく、対応する角の大きさはそれぞれ等しくなります。こうして見ると、合同(形と大きさが同じ)は相似(形が同じ)の一種であることが分かります。△ABCと△DEFが相似である時、△ABC∽△DEFと表しますが、対応する点を同じ順に書くことに注意しましょう(この場合、AとD、BとE、CとFがそれぞれ対応する点です)。
三角形の相似条件:次の3条件のいずれかを満たせば、2つの三角形は相似(形が同じ)と言えます。
(1)3組の辺の比が等しい場合です~a:a’=b:b’=c:c’
(2)2組の辺の比が等しく、その間の角が等しい場合です~a:a’=b:b’
(3)2組の角がそれぞれ等しい場合です。
三角形と比:DE∥BCならばAD:AB=AE:AC=DE:BC AD:DB=AE:ECとなります。
AD:AB=AE:ACならばDE∥BCとなります。
AD:DB=AE:ECならばDE∥BCとなります。
中点連結定理:MN∥BC MN=
BC
平行線と比:AB:BC=A’B’:B’C’
相似な平面図形の面積比:相似比がm:nの相似な平面図形の面積比はm2:n2となります。
立体の相似:1つの立体を、形を変えずに一定の割合で拡大または縮小して得られる立体は、元の立体と相似であると言い、それらの立体の長さの比を相似比と言います。
相似な立体の体積比:相似比がm:nの相似な立体の体積比はm3:n3となります。
相似な立体の表面積の比:相似比がm:nの相似な立体の表面積の比はm2:n2となります。
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